脱穀
09/09/21
天日干しの稲も連日の晴天に助けられてすっかり乾燥しました!
さて、これらの稲からどうやってお米だけを取り出すのか。
今はこの束ねられた稲をコンバインに通せば米だけが脱穀されて出てきます。
昔はどうだったのでしょうか?
と、いうわけで本日は脱穀します!
ゲストには係長、社長(妊娠9か月!)です。
福井的稲作は来たるべき石油危機に備えて昔ながらの脱穀技術も習得しておこうということです、はい。
っていうか、機械がなかったら無力な自分が、すこし小さく見えていやなだけなんス。
脱穀機と係長 稲から米だけを取り出すのは
足踏み脱穀機です。
足でドラムを回転(かなり速く)させて
そこに稲束をそーっと乗せていきますと
ドラムについた羽で稲がしごかれるというわけです。
足で踏みながらイネをそーっと乗せるのはなかなか難しいもんです。
なぜか、係長はウマかった。
脱穀された稲わらは、K さんの屋根の葺き替えで使われたり
御近所さんでお正月のしめ縄を作ったりで再利用されます。
さて脱穀されたモミはすっかりモミだけってわけではなく
イネの葉っぱやくずも入り混じって、見た目にもあまり嬉しくない状態です。
次に登場するのが唐箕(とうみ)という道具。
唐箕 木製のとてもレトロな道具です。
古民家の解体でもらってきたものです。
ハンドル回すと丸い部分の中に羽があって風が起きます。
その中に先ほどのモミを少しずつ落としてやると
重いモミは手前に、葉っぱやくずは外に飛ばされてモミとゴミが分離されてしまうという、非常に分かりやすい仕組み。
始めは風が弱くて始めと終わりの変化がほとんど見られなかったのですが
係長とあれこれ試行錯誤を繰り返していくうちに
次第に風の加減がわかってきて、ほうほうなるほど、見事にモミだけが下の袋に溜まっていきます。
「風は強い方が良い。」
風で吹き飛ばされたゴミにまみれながらの作業でしたが
無事にすべてのモミを取り出すことに成功しました!!
これを、中古でもらった脱穀機にいれると玄米が出てくるのです。
全部で30kgはありそうです。
係長は「普段食べているお米がこんなふうにできるということは知らなかった」と感心しきりでした。
僕自身、これだけの作業をすべての稲でやってきた先人の人々の苦労がよく分かりました。
お米は本当にありがたいものです。
大切に味わっていかねばなりません。