なぜ田舎暮らしか(2)
02/10/27
僕が田舎暮らしを目指した理由の一つに「環境問題」があります。
僕の両親は環境問題に対する将来への危機感が大きいです。
温暖化、オゾン層破壊、エネルギー問題、ゴミ問題・・・・・・・・・・・
僕も少なからず両親の影響を受けてます。
このままでは取り返しのつかないことになる・・・・。
大学で建築を学び、恥ずかしながらも「建築で世の中を良くしたい」なんて熱い想いもありました。
社会に出て
僕は市場経済という大きな壁に何度もぶつかりました。
「環境問題」を考慮した建物を造るにはお金がかかります。
市場は本物志向、内容重視、の流れが強くなりつつあるものの、やはり予算は現実的問題です。
「安さ」「早さ」が強く求められています。
自然に優しい家はどうしてもコストがかかり、維持にも手間がかかります。
設計者として提案するには、自分自身がその家の良さを、不便さを体感していないと説得力がないです。
さもなければ「エゴ」となってしまうのです。
まずは自ら実際に変わる事が良いのだろうと思いました。
そして、僕の生活を見て、体験した皆さんがおのおの感じてくれればそれでいいのです。
「田舎での生活はこんな感じ」っていう一つの価値観を共有できればそれでいいのです。
「選択」するのは個人の自由ですよね。
現代の科学技術の発展はすごいですね。
しかし、その発展が僕らの生活を快適にしたと同時に大きな問題を生んだのも事実です。
多くのものを犠牲にして成り立っています。
これは認識しておかなければならないと思います。
どこかの学者が江戸時代の生活様式は自然のサイクルに最もマッチしていたと、言ってます。
江戸時代の人は今の生活を「エコロジーでよろし」なんて考えて生活はしてなくて、いつも便利さ、向上心で発展してきたのでしょう。
現代は数々の失敗を経験して、発展するだけではなく最も良いと思われるものを「選択する」時代なのではないでしょうか?。
僕は江戸時代に戻るつもりはないです。
便所も水洗だし。車も電気も使います。
現代は自然に負荷を与えない技術も同時に発展してきてるのです。
自分のコンセプトをもとにそれらを「選択」していくのです。
原発1基に対して風力発電は100基近くも必要と聞いたこともあります。
ここまで肥大したエネルギー文化をまかなう自然エネルギーはないのです。
エネルギーへの依存を縮小すると同時に自給する。
田舎暮らしにはその答えがありそうで・・・・・。
今の所、試行錯誤そのものです。
夏は暑い、冬は寒い、だから春や秋に喜ぶ。そんな当たり前を受け入れることも必要(四季の国の特権です!!)。
ランプの光が不便、苦痛に感じるのではなくいい雰囲気ね〜と楽しむゆとりを持ちたいです。
僕は田舎暮らしには未知なる可能性を感じます。